2020年のIT業界で目立ったできごとといえば、急成長を遂げたZoom(Zoom Video Communication Inc. NASDAQ:ZM)な一年であった、といっても過言ではないでしょう。

春先にZoomの利用が急激に進んだとき、こんな記事が出たのを思い出します。

https://onezero.medium.com/zoom-is-a-nightmare-so-why-is-everyone-still-using-it-1b05a4efd5cc

セキュリティ要件で絶対やってはいけないユーザー認証をすっとばしてインストールが完了してしまうスパイウェアのようなアプリ、その中に入っているソースコードには「英文のスペルミスがある」から「こんなソフトは使えない(のになんでみんな使っ …


日本では生理用品が消費税10パーセントということで「必需品なのに、贅沢品あつかい?」という話題が最近ありましたが、2020年1月18日付けの報道で、翌週よりイングランドの小中学校、大学でタンポン、生理用パッド(ナプキン)、そのほかの生理用品が無料で配布可能になることが報じられました。これは教育省のファンドスキームによって可能になりました。

Free period products to be available in schools and colleges in England

Free period products for all schools and colleges

この新しい制度は、昨年発表された政府の「period povery — — 生理に関する貧困」をなくすために小中学校へ生理用品の資金を支払うというコミットメントに従ってスタートするもの。

「生理に関する貧困」は、生理に関わる出費が難しい貧困状態のことで、ここ数年世界中の国々について話題になっているものです。しかし、それが発展途上国ではなくイギリスのような国にも存在するということ。「生理に関する貧困」によって、収入の低い家庭における女子生徒たちが生理用品を買うためのお金を十分に持てないために授業を休んだり、学校の活動を休んだりせざるを得ない状況を作っていると指摘されています。調査ではイギリスの14歳から21歳の女性の10人に1人が「生理用品を買うお金がない」貧困状態にあり、その場合に代用品(ニュースでよくでるのは古布や靴下や紙)で生理期間をしのがないとならない。つまり生理のたびに学校を毎月何日も休まないとならない生徒がいるのです。また、そういった「お金が足りずに生理用品を節約したり買えず代用品を使った」経験をしたことがある女性は約半数にも上るということ。

考えてみれば「無料で手に入る生理用品」がある場所ってないですし、出先では「どこに行けば生理用品がすぐに手に入るか」わからない状況が星の数ほどあります。そんなパニック経験に陥ったことがない女性のほうが少ないのではないかと思います。お金持ってる持たないにかかわらず、生理用品へのフリーアクセスは必要でしょう。

スキームの実施後は、校内のトイレなどでいつでも生理用品が自由に手に入る状態になるようです(フードバンクやシェルターなどにももちろん置かれるようです)。配布される製品には、使い捨ての一般的な製品だけに留まらず環境に配慮した製品や、リニューザブル製品(生理カップや布ナプキンなど)なども対象になるようです。ただし購入・提供するのは学校なので団体によって対応に違いはあるかもしれません。

今回のスキームで使われる予算(イングランド)は2020年に2000万ポンド(20m pounds, 日本円で28億円!? ちなみにウェールズは330万ポンド)とのこと。対象となる生徒と学生は170万人なので1人あたり1600円程度に過ぎません。イギリスは日本より物価が高いですが、インタビューに答えている若い女性が「毎月5ポンド(700円)くらいかかるのだから…」みたいな発言をしていたのですが、若い人だったらあながち多すぎる勘定ではないように思います。ハフィントンポストのある記事によれば、 一生のうちに生理のために1万8千ポンド(260万円)ちかくも費やす必要があるとか。 もし全員に十分な生理用品を与えるとしたら2〜3回分の程度の予算程度でしかないのです。それでも10人に1人の女性が学校に行けなくなる状況から救うとしたらなんとかなる予算だと思うので、本当に必要な場所にきちんと届き、役立つシステムになっているといいなと思います。

この報道はイングランドについての話ですが、実は2018年にスコットランドではいちはやく無料配布が始まっていました。ウェールズでもすでに実現しており、イングランドはイギリス国内のカントリーとしては3番目になるようです。

日本ではあまり採り上げられていないイギリスでのすばらしい取り組みだと思いますが、この法案が通るにあたって「製品をタダで配る」だけでなく「月経に関するすべてのスティグマを破壊し、月経について知り、話せることも啓蒙する」という点もすばらしいです。

これまでも何度かこの話題に関するニュースを耳にしていましたが、あるときショックだったのはキャンペーンについて説明する官僚の女性が当事者だった経験があるということでした。彼女の場合はひとり親が父親で生理用品がどれだけ必要かということも言い出せずに十分に買うことができなかったと。学校や友達などでも生理について相談することができない状況のため、同様な問題が、低収入家庭を中心にいまも続き、状況はむしろ悪化したそうです。BBCラジオのWoman’s Hourだったと思うのですが、 類似エピソードはこちらから。

ニューヨーク市フランス でも同様の施策を2019年にスタートさせたようですが、ひとつの疑問は日本には必要ないのか?ということ。スティグマがある日本で、本当に「生理の貧困」が存在しないのか、気にかかるところです。それとも、日本は服も食べ物も特別安く買えるから、「見えない貧困」の中でも生理用品も安く、心配せずに済むのでしょうか?

Originally published at https://amargon.net on January 19, 2020.


イギリス拠点のオーガニゼーションが2019年版「デジタル」「女性のためのヘルステック」で活躍する女性100人を発表

ここ数年、ウェアラブル×メディカルなスタートアップは、シリコンバレーでももっとも投資を受けやすい分野と言われています。AppleWatchの一見地味な浸透のしかたの意味は、未来的なデザインやガジェッターが喜ぶ新機能ではなく、フィットネスや個人の健康数値モニターといったロギングにあるのではないかと考えらます。実際、アップルの宣伝でも多くの健康改善事例や「命を救った」ニュースが取り上げられています。そういった健康分野に興味を示しているのは何もGAFAやギークだけではなく、すべての自分で自分の健康を改善したいと考える人(健康保険の安定しないアメリカではこの思いが強い)・そこにお金を注ぐ医療機関や人、保険金を節約したい生命保険会社、社会保障機関、政府など多岐の範囲にわたります。 2018年のデジタ …


海外のニュースをピックアップしてみます。今回はBBCの日本関連の記事をご紹介。タイトルはこちら。

Japan turns to Basil Fawlty in race for Olympic English

「オリンピック英語のために、日本がBasil Fawlty化したみたいだよ」、というようなことを言っていますが、モンティ・パイソンのジョン・クリーズが主演のFawlty Towersというシットコム(コメディ)をご存じの方なら、はあはあ、となりそうなタイトル。

日本がオリンピックに向けて、観光、およびオリンピックで来日する選手向けに英語話者ボランティア、および医療などの専門家を増やそうとしていることは、日本人の間でも知られてきていると思います。記事の中ではこれらの政府の取り組みやら、最近発表されたばかりの「英語村:English Village」も紹介しています。

しかし…日本はTOEICの成績順で48か国中40位である英語力的にいうと「moderate」あるいは「low proficiency」(要は中の下くらい)に属します。そこで記者は、「なぜ日本人は英語が話せるようにならないんだろう」と取材を行います。(余計なお世話かもしれませんが・笑)

記事中日本人がこの質問にコメントしていますが、記者の結論としては「日本人は英語を間違えたくないから、語学にもっとも必要なところのまちがえながら練習するということができない、だから話せないらしい」としています。

くわしい内容は、本文をどうぞ!

【記事を読んだ感想】

英語教育については意見がありそうですし、日本人の傾向分析も新しいものではないですが、改めてそこに注目した記者には一理あると思います。それにみんなが英語が話せないのは先生がガミガミ言われたからとか…ちょっと印象に残るコメントですが、みなさんも文法を間違うとガミガミ言われたでしょうか?

バジルにいつもガミガミ怒られているマニュエルの英語はたしかにかなり不完全なんだけれども、思い切って話してますので、だいたいは通じます。そこで、思いっきり間違って大変なことになるんですが(笑)。特に、愛想笑いと言われる「ニヤニヤ」は、英語圏では気味悪がられるからねえ。

では、最後に、有名な第一話のスケッチを貼っておきますね。英語を学習させられている日本人は、いつまで経っても英語がしゃべれないままのエマヌエルのままなのだろうか^^;

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Originally published at amargon.net on April 2, 2017.


The life of P.L. Travers — ディズニーはメリー・ポピンズを二度裏切るのか?

2013年に公開された「Saving Mr. Banks(ディズニーの約束)」という映画があり、Mary Poppinsの映画化に際したエピソードを題材にしたものだったので、楽しみにしていたのだけれど、Emma Thompsonに期待したほど、全体のストーリーは面白い感じがしなかったなあ…というのが気になっていて(実際にはけっこう好意的な意見が多いのですね。もう一度、映画も見てみたほうがいいのかな。なんかしっとりしすぎのラストが嫌だったなー。)、、、、

その納得いかない感から、ずっと前に映画化の話題にのってペーパーバック化された元ネタの本「Mary Poppins, She Wrote: The Life of P. L. Travers」を読んでみました。この本は、メリーポピンズの作者であるP.L.トラヴァース、本名はパメラ・リンドン・トラヴァースの伝記です。いまのところ和訳本はないみたい。いつものごとく…理解度は信用ならないんけど、映画化のくだりに関しては、一部映画の中ではあまり触れられていないポイントがあると思った。それが今回のタイトルでして。

  • 映画のファンのみんなの言うように、映画にもあるように、パメラ(著者)が映画の作り方に大反対したのは確か。
  • 映画の中での創作バトルは楽しく描かれていると思う
  • 映画では、ハラハラしながらのプレミアを見たあとに(自分はきっと呼ばれないと思っていたのは事実らしく、勝手に飛行機乗ってハリウッドに行ったらしい)、どれだけ著者がガッカリしたのかは描かれてない。
  • ガッカリの中でも一番不満だったのは、メリー・ポピンズは恋愛しない!煙突掃除のバートと恋仲になった設定は絶対ダメと言ってたらしい。うむ。
  • Mr.Banksの極端な設定にもご不満が。後日インタビューで語ったところによると「バンクス氏は、わたしがとても愛しているキャラクターなのに、ハリウッドはあんな怪物にしたててしまって」とのこと。
  • ちなみに、ディズニーが発掘してきたジュリー・アンドリュースのことは、演技も歌もきいたことなかったけれど、会った瞬間に好きになったらしいです。
  • パメラはお金ももらっているしディズニーとの契約だから、公開時のパブでも文句は言えない、、、ので沈黙を守り、数年後にようやっと文句を言い始めた。
  • とりわけ傷ついたのは、内容が変えられているとはいえ、「ディズニーのメリー・ポピンズ」という題名だったとか。元本だとプレミア上映中もembarassment に泣いたとあり、「そして、自分のクレジットのあまりの名前の小ささにショックを受けた」とあります(苦笑)
  • 続編の話もあったけれど、パメラとの交渉はディズニーが直接行ったこともあったり、困難だったうえ 、ディスニーががんと判ったので2の契約の話は出ず、ディズニーも数年後に死んだ。
  • 著者は、映画の苦い思い出があったので、ブロードウェイミュージカルの話が来たときは盛り上がった上に数年交渉にかかり、その上で五月蠅く指示をしつづけたのだけれど、結局、プロデューサーは「映画で使った曲が使えないと、絶対ブレイクしない」という壁にぶちあたり、ディズニーは当然、ディズニーがらみでないビジネスに曲を提供しないということで、お話はおジャンになったのだとか。

アナ雪の年に公開されたこのディズニー映画はあまり話題にならなかったようですが、ジュリー・アンドリュースのMary Poppinsも、結局翌年のSound of Musicのほうが有名で、この年のオスカーは、コックニーを矯正されるオードリー・ヘップバーンが唄を全部クチパクしたミュージカル映画My Fair LadyのほうBest Pictureに選ばれたという不運もあったとか(Best Actressはジュリー・アンドリュース)。

まあ、映画に対するパメラの当時の絶望感からしたら、短絡的にアルコール依存症の父の死と母の自殺未遂の子供時代として悲話の物語に脚色された映画がまたディズニーに作られたともし知ったら、ビジュヌ神かなにかの生まれ変わりになってハリウッドを火の海にしたいくらい、著者、今度も怒ってるんじゃないの?というのがわたしの感想です。策略者のディズニーが死んでいてこうなんだから、どういう策略でストーリー考えたんだろうなあ…。Mr.Banksさんは最後幸せになったんだから、それでいいじゃないか、じつはうれしかったんじゃないの?といういい訳でもあるのかな?

なお、映画の権利契約は、契約時の即金100,000ドルと、レベニューシェアとして上映収益(からフィルム配給経費や宣伝費などが引かれたもの)の5%、そして実費経費など1000ポンドだったそうです。これで既刊の4冊のもろもろの映画やキャラクター販売やらの権利を渡したそうな。契約金も大きいけれど、ウェブサイトには1965年もっとも稼いだ映画で、税引後収益285,00,000ドルとのこと。単純計算の5%は1,425,000ドル、もちろんこの計算は正確じゃないけれど契約金とは1桁上、、、アカデミー賞で大ヒット、そのあとグッズ、各国上映、ビデオ、DVD…(売上は最終的に7500万ドルを超えたそうで)となるのだからあとは予想がつきますよね。

性格の問題か、自分のお手伝いさんの支払いができないのでは、と最後まで自分の収入を気にしたりしたらしいですが(経済的に自立した女性として見習いたい)、1996年に96歳になるなった最後まで年をサバをよんでたらしい彼女の残した遺産は2,044,078ポンドだったそう。1ポンド=160円とすると軽く3億円を超えるくらい。ご立派です。(見習うレベルを超えています…)

すっかり印税計算の話が長くなりましたら、さらに付け加えるとすると、Mary Poppinsのキャラクター問題。書籍のイラストレーションを手がけたメリー・シェパードは一切ディズニーの契約に絡んでいなくて、ディズニーキャラクターはオリジナル(C)のようです。それで後から本を出すときにだいぶんシェパードはごねたそうですが(そりゃそうだ!)、結局最後の本までイラスト=原作者のタッグはくんでいたそうです。(もともとそんなに仲がよいわけでもなく、お父さんに描いてほしかったけれど忙しそうだったため、新人の娘のほうに頼んだ…というところからだからもったのかもしれない。近しい女性とはだいたいけんか別れか疎遠になってしまっている)

しかも、そのお父さんのイラストレーターのE.H.Shepardは、くまのプーさんのイラストレーター! パメラは不思議の国のアリスもわりと嫌いだけれど、くまのプーさんと「一緒にしないで!」というくらい並べられるのを毛嫌いしていたそうだけれど、イラストの恨みもあったのかしら……

うっかり長くなったけれど、伝記の中ではディズニーの話は8%くらいでそのほかの話もとても面白いです。主にあこがれの男性を求め続けつつもあまり良い目にあっていないスピリチャルウーマンとしての面とレズビアンかいなかという話のボリュームが多いけれど…^^;メリー・ポピンズファンでなくても20世紀初期あたり生まれた作家さんが、ミステリアスで波瀾万丈な人生をすごしたのかという面でも大変面白いです。

タグ :MaryPoppinsメアリー・ポピンズEnglish

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1年以上前に成立したKickstarterの「Hush」が先日届き、しばらく使ってみた使用感を紹介したいとおもいます。

今年のCESでもお目見えしていたHush、デバイス的には、「Smart Earplugs=スマート耳栓」と呼ばれています。ブルートゥース・イヤフォンのように遠隔で音楽が聴けるのでも、ヘッドセットのように電話応答ができるのでもなく、寝るときの機能に特化しています。

よく見ると「シーっ!」って言ってる

Hushは、2つの方法で安眠を確保します。ひとつは、スポンジ・イヤフォンの遮音性、これは基本的にカナル式イヤフォンを着けた効果と同じです。もうひとつは、ホワイトノイズや滝の音などsoothing noiseを再生し、外の雑音を静め、安らかな眠りを誘うということです。両者の効果で最大70db(だいぶんですよ)はカバーできると謳っています。ただ、「70dbの騒音が消え去る」わけではないことにご注意を。

デザインは、横に寝てもデバイスの突起部がないので耳が痛くならないように配慮し、本体はカナル式イヤフォンと同様、耳の凹み部にフィットするようになっています。イヤーパッドもかなりの種類を最初から用意しています。最初は遮音性を考えてイヤパッドをぴったりにしていたところ、横になったときの圧力かなにかで耳が朝痛かったので、パッドを小さなサイズに変えたところ、どんな角度でいてもほぼ耳が痛いということがなくなりました。耳栓って長時間してるとほんとに耳の中が痛いんで、これは重要なことです。あわよくば本体がもう少し薄ければ…と思います。

なお、小さすぎるイヤーパッドでは遮音効果が下がりますから、そのままでは、500円ほどで買えるスポンジイヤフォンとどっこいになってしまいます。そこは、soothing soundを再生することでカバーするしかありません。

次に肝心のHushの安眠機能であるsoothing soundですが、残念なのは、いわゆる雑音を打ち消す音を発生する「ノイズキャンセリング」機能とは違い、実際にかなりの音を発生させるものを聴くのが前提です。自分の悩みになっている環境音に対し、うまくそれを打ち消すノイズや環境音があるか、またその音が自分の好みかが使用感においては問題になってきます。

クルマの音なんかは、pink noiseは効果的だったように感じたのですが、あまり大きな音でノイズを聞くのは私はつらいかもと個人的に思います。

また、イライラするイビキやうなり声であれば、爆音であっても、雨の音や滝の音を聞いたら落ち着く人も多いのではないかと。どんな耳栓をしてもイビキは聞こえますが、サウンドを流せばその音にかき消され、イビキは実質聞こえなくなるというのは確か。ただかなり音をでっかくしないといけないですね(;^^)ヘ..

さらに、出先やオフィスでちょっと集中したいような場合に、特定の誰かのおしゃべり声がでかい、歌詞がとにかくうるさく耳につく曲が流れているのが気になる際にその音を遮断したいときにも向いているでしょう。

ひたすら静かな「静寂の世界」を求めている人にはちょっと向きませんが、個人的にはまあ使えるんじゃないのという印象です。願わくば、高度なノイズキャンセリング音が出せるようになってきたらいいなと思うんだけど。

本体の取り扱いですが、付属のアプリをiPhoneなどにインストールし、Bluetooth接続することで、好みのsoothing soundをアップロードします。再生ボタンを押して何分〜無限大まで再生時間を設定したら、音量を調整し、ちょうどよい感じにしてあとは寝ます。電池が丸一日とか持つわけではないので夜使うと昼は使えないのが残念。気に入ったら2台買えば、ということかもしれません。Kickstarterが大成功して、いまは、発注から2〜3日後の出荷で購入できるそうですので、くわしくは下のリンクを見てみてください。


タイトルからして胃が痛いのですが、ここのところ、拝読させていただいていたブログで以前から知っていたが読んでなかった「How to write a lot」というのを読んでました。アマゾンでかなり☆がついてます。

文章読本はあちこちにあるのだけれど、シンプルで多くの人に適用できる内容にとても共感したので、感想かつ私の意見をちょっと書いてみます。

この本は、サイコロジー関連の研究者で大学の先生をしている著者が書いたものらしく、論文を書けない先生、「休みさえあれば」と思っている研究者、はたまた「サバティカルがあればすぐに書ける」などといった人がたくさんいますよね。わたしもかつてはそういう人でした…というところからスタートします。

本の目次は

  1. - はじめに
  2. - たくさん文章を書く際におけるさまざまなバリア(障害)
  3. - モチベーションを上げる道具
  4. - 「文章書けない」クラブを始めよう
  5. - 文章「スタイル」についてちょっとだけ知ってみよう
  6. - 専門誌に投稿する論文を書く
  7. - 本を書く
  8. - 書き続けてるといいことがある

みたいな感じとなってます。

章のタイトルだけでも、タイトルだけ見習って再構成したら、日本向けにもいいのができそうな(売れそうな本)良い香りがしませんか?

本書のメインメッセージは「つべこべ言わずに書き」というひとことに尽きるんですが、いくつかノウハウがありまして、わたしが以前に楽しませて参加させてもらった「Amazon Kindleダイレクト出版 完全ガイド」っていう本で「本を書く手順」みたいなことを短いですが書いたときに思っていたのといろいろ重ったこともありました。ではいくつかのポイントを上げて、「書く」方法を見てみたいと思います。

鉄則1:時間を確保してブロックする

著者は朝起きたら8時から10時までを執筆時間にすると決めました。それから平日は毎日書くことにしているそうです。これはよく毎日更新を達成してるブロガーさんにも見られる傾向ですよね。

鉄則2:「○○がないと書けない」という思い込みを排除する

人はよく、「文章の神が下りてこないと書けない」とか「今どうしても書くモードじゃないから書けない」といいますが、アートの書き下ろしならまだしも、あなたが加工としてるのは奨学金の申請の資料じゃないですか? 去年の実験の成果をまとめるのを放ってあるだけじゃないですか?と著者はさまざまな理由で書けないいいわけを用意する「書けない人たち」を断罪します。わたしは用語など調べながらまとめたりする記事が多いのでけっこうインターネットを使えない環境で書けないのですが、著者の場合は、ネットワークも必要ないと言います。実際にネットにつながっているとつい脱線してしまいます。また「書斎がないと書けない」というような人には「アーロンチェアのデザイナー自身、別にいすがいいからっていい仕事ができるとは思わないけど…って言ってるんだぜ」とキッパリ。

もちろん、長期の休みも不要です。長期の休みの最後の数日からがんばったってできません。とのこと。

鉄則3:書くときにほかのことをしない

書くと決めたら、他人に邪魔されない環境設定は必要です。例としては、仕事で出かける日や会食がある日はミーティングを断るのに、原稿を書くと決めた時間にミーティングが入ったら、原稿を書くほうを延期するのはおかしいよね?とのこと。「その時間は原稿を書かなければいけないので、ムリ」と断るようにしましょう。

時間を決め、ブロックする、そしてその時間はとにかく書くことに専念する。これが鉄則のようです。

これってけっこう編集者もそうで、昼間の時間帯はとうぜん原稿整理とかしなくちゃいけないのに「雑用」ばかり優先してしまって、なんか夜原稿やればいいか、ってなって夜、ご飯たべてからでいいかってなって寝てしまうパターン!気をつけたいです。

なお、エクスキューズとしては、書くための資料づくり、プラン、参考書の読書などは「書く作業」に含みます。そうすることで、「書けない」から「今日はやめる」というルーチンから脱出できます。

鉄則4:なるべくちょくちょく書く

これは面白いのですが、研究結果があるそうです。たまに書くよりちょくちょく少しずつ書いていったほうが、時間あたりに達成した字数が「ちょくちょく派」が勝るそうです。たまに没頭するよりあたまが書くモードになりやすい、ということでしょうか。行動療法というか、イチロー方式的な何かですね。

ただし、ちょくちょく書く、というのはなるべく短い時間で何回も書くというより書かない時期を減らすということだと思います。まあなにかまともな考えを書くなら、所要時間設定1時間以上がいいのではないかと思いますが、個人的には。音声おこしは、私にとっては苦痛で飽きるので20分ずつとか分けてやってることも多いです。

鉄則5:まともな目標を立てる

ここにはプラン立ても含まれます。アウトラインなしに書く人は、原稿を書いている最中に路頭に迷うということ。ボリュームは未定でも、プラン立てをしてアウトライン(目次)に沿って、前から書いていく。ダメなところをスキップしていくとそれも路頭に迷う結果になるので、できるだけ前から順に進むほうがよいそうです。これはちょっと実験してみないとわからないですが、個人的になにか仕事で書くときに、後ろから書くとかメインから書く、ということは私もしない。とりあえず流れがあるので、前から書いた方がやりやすい。

例外は1章やイントロダクションです。サマリーに近いので、これは最後に書いた方が、いいものがすんなり書ける可能性が高いです。とのこと。また私的な余談ですが、前書きを書いてると「この本なんだったんだっけ…」という本は売れません。一言にまとめられないテーマは読者も混乱するということでしょうか。ということで、本ができあがって提出してしまってから同じ間違いが起こらないように、前書きは本編にまだ修正が可能なうちに書いてみて、振り返ってみるのがよいのでは…と思ってます。

また、達成目標はブレイクダウンしないといけません。その方法がつかめないと、「目標どおりに書ける(タイムプランできる執筆者)」にならないので、けっこう重要なところかもしれません。なぜ目標を達成できないのか、カフェに集まってお互いの悩みや進捗を確認したり助け合えるグループを作るといいよ!とのこと。文章クラブってあまりないですが、客観的なアドバイスを取り入れるというのは私も賛成できます。あと、進捗確認グループは締め切り設定にもなるし。

かなりはしょりますが、ひとまず書ける人になるスタート地点として必要そうなことは、こんな感じです。これはだいたい前半の話で、後半は本を書くためのプラン作りなんかも出てくるのですが、じつは「予定内に書ける」ことを実感したところから、大幅にその人の執筆者としての人生は変わるように思います。

※この記事はブログからの転載を試してみました。

Originally published at blog.livedoor.jp.

ayako miyazaki

宮崎綾子/editor いろいろ編集します 『EPUB 3スタンダード・デザインガイド』http://t.co/bqOF6RAjMD 『iTunes Uと大学教育』http://t.co/G69VPQNFPb 等/Android, iOS, 電書, Facebook, ダイエット多め。 Pacifist ( ´'v'

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